はじめに
この記事は、これから貿易取引のチャンスとリスクについて記載した記事です。
専門用語を使わずだれでも理解できるように記載しますので、初心者でもわかりやすい内容になっております。
専門性が高く難しい用語が多い貿易について、簡単な言葉に置き換えて説明しますので、是非ご覧いただければと思います。
なぜ貿易をするのか?
貿易とは、外国の相手と売り買いを行うことです。
外国から物を国内に持ってくることを「輸入」といい、国内から外国に物を持ち出すことを「輸出」といいます。
そもそもなぜ貿易をするのでしょうか?
簡単にいうと、儲けられるチャンスがあるからです。
例えば、自分で描いた絵が日本で全く売れなくても、もしかしたら海外の人が買ってくれるかもしれないですし、
海外では安く売られている玩具が、日本では高く売れる可能性もありますよね。
つまり、取引相手が増えるということは、儲かるチャンスが増えること とイコールになります。
このチャンスをつかむため、世界中で物のやりとりが毎日行われています。
しかし、チャンスをつかむためにはいくつもの壁を越えていかなくてはなりません。
貿易に立ちはだかる壁
コミュニケーション の壁
コミュニケーションがうまくとれず誤解が生じるリスクが高いです。
商習慣の違いがあるので、思い込みが原因で大変なことになるかもしれません。
このため、貿易条件の確認や、取引の詳細を明文化した契約書の作成が重要となります。
日本人同士でも誤解が生じることってありますよね?言葉が通じていても意図が伝わらないことは普通にあるので、外国人相手だと尚更です。
法律・制度の壁
国によっては売り買いしてはいけないものがあります。
日本と相手の国の法律をきちんと知る必要があります。
日本ではOKでも海外では禁止されていることって意外とあります。法律を守らないと痛い目(下手したら致命的)にあうので、専門家に照会し慎重に進めましょう。
通貨の壁
為替レートの変動幅(1ドル=○円 の○円の動き)が大きい場合は、儲けがなくなるどころか損失となる可能性があります。
一般的には為替予約という、将来のレートを事前に予約する銀行との契約 などで対応します。
例えば、1ドル=110円のときに、日本で100円で買った物を1ドルで売ってすぐに入金すれば、10円の儲けですよね。
しかし、売ったあと入金までの間に1ドル=90円になったとすると、今度は10円損してしまいます。
逆に1ドル=120円になれば儲けが増えることになります。
このように、為替の変動次第で、儲けが増減してしまいます。このことを為替リスクといいます。
情報の壁
貿易取引では、相手の状況等の把握が困難なため、信用できるかどうかの判断が難しいです。
専門の調査機関を利用するなどの方法で、事前に相手の調査を実施することが重要です。
仲がいい友達には本やゲームを貸してもいいけど、よく知らない人には貸したくないですよね?もしも貸さなきゃいけないとしたら、周りに聞いたりしてその人の情報を集めますよね。
距離の壁
貿易取引は、運送距離が長いため、運送中の損傷可能性が高くなります。保険で損害をカバーすることが一般的です。
輸送中に物が壊れることって、実際結構起こりますので、保険は入るべきですね。
回収の壁
物を渡した後に代金を払う場合は、売主が代金を受け取る前に物を渡すことになるため、代金を回収できないかもしれません。
物を渡す前に代金を払う場合は、買主が物を受け取る前に代金を支払うため、物を入手できないかもしれません。この問題は、信用状という銀行が代金の支払いを保証する仕組みにより、解決することがきます。
信用状とは、簡単にいうと銀行に間を取り持ってもらう仕組みです。フリマアプリのメルカリのように、売主と買主の間に第三者に入ってもらうイメージです。
まとめ
貿易取引は新市場、新商品を獲得できるチャンスがある
チャンスはあるが、様々な壁がある。
契約書の作成、入念な調査、保険、信用状などの道具を使い、壁は乗り越えることができる!
貿易はチャンスが多い一方、リスクも多いです。リスクと付き合いながら収益を得るため、商社は様々な対策、取り組みを行っております。こういったノウハウを持っているのが商社の強みと言えますね。
最後まで読んでいただきありがとうございました!