消込とは?
この記事では「消込」について説明いたします。
就職ほやほやの方や、あるいは異動や転職したての方に向けた、
「消込」とはなんぞや?という悩みを解決する記事となっております。
まずはじめに端的に説明しますと、
「消込」とは、計上した債権債務と、入出金等を紐づけて消し込んでいくこと」です。
消込の重要性
例えばA商事という会社とB物産という会社に、それぞれ100万円ずつ売上したとします。
A商事向け売掛金 :100万円
B物産向け売掛金 :100万円
その後、A商事から100万円の入金があったとしたら、当然のことながらA商事向けの売掛金の残高から100万円消すことになりますよね。
しかし、ここで間違えてB物産の売掛金を消してしまうと大変なことになります。
●正しい形
A商事向け売掛金 :0
B物産向け売掛金 :100万円
●消込を間違えた場合
A商事向け売掛金 :100万円
B物産向け売掛金 : 0
A商事から入金があったのに、正しく管理できていないため入金予定日が到来しても入金がないものと認識され、A商事に誤って催促することになります。
管理不十分で間違えて取引先に催促してしまうと、こちらの信用が落ちて今後の関係に影響しかねません。取引先の方にこの会社の管理体制って大丈夫かな?と思われてしまいます。
一方、万が一B物産から入金がなかった場合、その事実に気づくことがなく放置されることとなります。
折角頑張って販売してもその代金を回収できなければなにも意味がありません。
販売代金を回収できなけれなそれまでの努力がすべて水の泡となります。
つまり、このような事態を避けるためにも、「消込」はとても重要な処理ということです。
ちょっとした具体例
実務上は取引相手の区分以外に、決済予定日ごとに管理を行うこととなり、消込処理はかなり煩雑なものとなります。入出金の際には正確な処理が求められます。
管理表(例)
あなたの会社の売掛金の管理表が下記といたします。販売先、金額、入金予定日が記載されている表となります。
販売先 | 金額 | 入金予定日 |
A商事 | 100万円 | 1月30日 |
A商事 | 40万円 | 2月28日 |
A商事 | 700万円 | 3月31日 |
B物産 | 100万円 | 3月31日 |
B物産 | 500万円 | 7月31日 |
C産業 | 10万円 | 2月28日 |
C産業 | 30万円 | 4月30日 |
例えば、A商事から1/30に40万円の入金があったと仮定した場合、2/28入金予定の分を誤って先に振り込んでしまったと考えられます。
その場合は、A商事に確認するとともに、残りの60万円を早急に送金するよう依頼すべきです。
1/30入金予定の100万円のうち、40万円分のみ消込を行い、残りが入金されるまで残り続けることになります。
金額に惑わされてついつい2/28の40万円を消し込みたくなってしまうのが、消込あるあるです。注意しなければなりません。
このような初歩的な処理間違いって結構あります。わざとかな?と勘ぐってしまうようなミスって普通に横行しています(わざとじゃないと信じたいですが)
対策法
会計システムには、「消込」機能を搭載しているものもありますが、無い会計システムも多くあります。そのような場合には、Excelで管理している会社が多いように見受けられます。
Excelでの管理=半分手作業管理 といっていいので、処理の誤りが頻繁に発生します。
債権債務の管理は煩雑である一方、重要な処理のため、誤りを発生させないようアウトソーシングや、システム導入がオススメです。
まとめ
●「消込」 は適切な債権債務管理に重要な処理
●取引先毎、入出金予定日毎に正確に管理を行い、滞納や金額誤りに気が付くために必要
●アウトソーシングや、システム導入により効率的に処理を進めるのがおすすめ!というか最近の流行。